好きの形はひとそれぞれ

【舞台・アイドル・宝塚・ドラマ】好きなことを好きなように。

「不協和音」 ~泣くなという方が無理です~

 

「不協和音」

辞書で調べる。

二つ以上の音が同時に出された時、
全体が調和しないで不安定な感じを与える和音。

 

さて今回のフロントメンバー。
センターてち*1の両脇には、長濱ねるとキャプテンゆっか*2
どちらも歌声がか細くて、女子の繊細さ奥ゆかしさを感じさせる二人だと私は勝手に思っている。

そして
上手サイドには、よねみ*3とダニー*4
下手サイドには、うえむー*5となーこ*6

肝試し企画でおばけに動じることなくハナミヅキを歌いあげていたよねさんと、みんなだいすき澤部と思いを伝えて~♪と陽気に歌っていたオダナナ以外、どんな歌声かわかっていなかった。

うえむーとなーこは、握手会で全部完売する二人。
=お金が動くから?とか失礼な予想を立てていたぐらい、
どうして今回このメンバーなのか見当がついていなかった。

だけど「不協和音」というタイトル、そして完成した歌を聞き
その疑問は解決した。

激しいリズム、攻撃性の強すぎる歌詞。
強さと脆さを表すような、歌の世界と歌声の対比。

相変わらず、女子女子してるなあ~
よねみとダニーの声強いわあ~
なーここんな歌声なのか~

へ~
結構対照的だなあ…


ん?
はっ…!

そうか!
いろんな声色の違いを際立たせたかったのか…!

と思ったら、

自分史上最大級、そして本気の「なるほど!」が口を出た。

不協和音の世界を表す為のひとつのアイデアだと私は捉えた。

まとまりの良い歌声よりも、この方がずっと「らしい」

 

良かった。
やっぱり欅坂制作チームは本気だ。
これだけ評価されても、まだおごりはないんだ。
むしろプレッシャーでもっともっと本気なのかもしれない。

本人たちの本気は言わずもがな。

かっこいい…!(涙
凄いパフォーマンス…!(涙

小さな携帯画面を覗きこみながら、
なんべん泣くねん!と自分に突っ込まずにいられなかった。

気迫は画面の外側にもしっかり伝わる。
目に見えないものだから、心の奥に届くのだと思う。

人の本気はきらきら眩しい。
胸をちくちく刺してくる。

そういう瞬間を与えてくれるから、私はこの世界を欅坂46を求めずにいられないのだろう。

このパフォーマンスもなんとしても、肉眼で拝みたいところ。

マネパカードは優先の発表前に申し込んだのに間に合わないし
先行にも漏れてしまって絶望の底にいるけれど
まだ何も諦めてはいない。

 

入る!


観る!

 

観る!!

 

 

 

 

*1:平手友梨奈

*2:菅井友香

*3:米谷奈々美

*4:織田奈々

*5:上村莉奈

*6:長沢菜々香

4thシングルの選抜発表

楽しい時間が始まった。

どうしてそのフォーメーションになったのかを想像する楽しみが始まったから。

私は学んだ。
フォーメーションには必ず意味がある、と。

二人セゾン。
てちの両脇を担う、重要なシンメとして、
小池と葵ちゃんが選ばれた。

あの名曲を聴いて思うのは、
あのフレーズに最高にマッチするユニゾンだったという事。

小池の、繊細なだけではない透明なだけではないほんの少し憂いを帯びたあの声と、
葵ちゃんのか細い声、そしてつややかなてちの歌声が見事に融合して、
素晴らしい歌い出しだと感動した。

“太陽が戻ってくるまでに” というフレーズに、小池の声は必要不可欠だったと断言出来る。

声だけではない。

Aメロ、ステージサイドからぴょこぴょこはねてくる小池と葵ちゃんの愛らしさ、
曲の中の「陽」のイメージをしっかりと体現出来た二人をみる度、
TAKAHIRO先生の振り付けの素晴らしさもさることながら、そのフォーメーションの緻密さに感動せずにいられなかった。

小池×てち×葵ちゃん=つややかさと繊細さ
あかねん×栗太郎×ふーちゃん×さとし=柔らかさと強さ

対照的な声の対比が、あの曲をより素敵にしたのは間違いないと思う。

1人1人に個性がある。
とすれば、フォーメーションという奇跡がこれからどんな感動を生むのか。
数字に疎いので数は出せないけれど、
その可能性はきっと無限。

4thシングル グランドプリズム。
そこに込められている意味を答え合わせ出来る瞬間が今から待ち遠しい。

 

2016年 12月25日 欅坂46単独公演 @有明コロシアム ~ステージの裏側で好きだと叫ぶ~

欅坂46 単独公演へと行ってきました。

 

参加したのは一部と二部。

 

ここで動画を交えてセットリストをお伝えしましょう。

1曲目。
大人は信じてくれない。

 

www.youtube.com

2曲目。
語るなら未来を。

 

www.youtube.com

 

色で例えるならば、黒。

欅が誇る最強のダンス曲2曲(※私調べ)

 


…本気??


アイドルでっせ?
いきなりこれやる??

 

普通、パーン!みたいな明るい特効かまして
きゃーってキラキラふりまくんじゃないの?!

 


いやでも、
特効はありました。

 

 

「火」だけどね!

 


ステージサイドから見てたけど、
まさかあの火が本物だとは1mmも思いませんでした。



てち(平手友梨奈ちゃん)は普通に火の至近距離で踊ってたよ?

まともな人間なら熱さ感じてもおかしくないぐらいだったよ?

 


「私、海パン出来ます」

の真顔を思い出したのは言うまでもなく。

 

「私、火の横で踊れます」

とか真顔で言ったのかなと思わずにいられない近さ。


確かに、ジャニーズのような全長2mクラスの火柱ぶおおおおおおってタイプじゃないけど、
火は火。

 


熱いよ!!!

ハイソックスが防火仕様なの?

そんなの存在しないよね?


これ、MCで葵ちゃんが話してくれなければ絶対気づけなかったと思う。

 

そんな鋼の女、てちの気合を感じるパフォーマンスもさることながら

欅ちゃんにはそうやって身を削るように心削るように必死で
パフォーマンスを追及する子が沢山いる。

ダンスは誰かに任せて、じゃなくて
ダンス頑張りたい、頑張りますと何人も言葉で聞かせてくれるし
その気持ちはダンスからも伝わってくる。

有言実行、不言実行、みんなそれぞれのプライドを持って
そこに立ってる。

思うように動けない子ももちろんいるけれど、
やろうとしてる姿勢は伝わるもの。

 

その片鱗を開始1分足らずでこの目に焼き付け

私はすぐさま

「来て良かった…」

と心から思った。

 

早い。早すぎる。

 

けれど、良いものってきっとそうだ。

ディズニーランドに一歩踏み入れた途端に、

来てよかったという気持ちを感じるのと同じ。

 

どこを切っても最高しかない。

 

2部の最後に、ふーちゃんが
ダンスを揃えたい」という思いのもと、
「アイドルならば可愛ければ良い」という大きなイメージと立ち向かい
メンバーを鼓舞してきたことが間違ってなかったと思えるようになったと大粒の涙を流しながら話してくれた。

 

理解して一緒に頑張ってくれるメンバーへの熱い感謝の気持ちは、
みんなの心に深く沁みていったのか

はたまた辛い時間を思い出したのかわからないけれど

何人も何人も涙をながしていた。

 

てちは、デビュー前の単独公演の後、感無量で涙するメンバーをよそに

まだ自分は泣けないと言い切ってた。
そこまでのことが出来てないから泣けないと。

 

それでも、昨日てちはふーちゃんが話をしている間
てちは片手で顔を覆いながらぼろぼろ泣いていた。

 

まだゴールにいないこともわかっていて
そして今もまだいろんな気持ちを抱えて

身を削るようにがむしゃらにやって


だけど、ここまで来ることが出来たことを
受け止められるようになったのかな…
そんなことをふと考えた。

 

一分一秒、目が離せない。

 

みんな違ってみんな良い。

とは良くいったもので

それぞれの役割がちゃんとある。

 

それが集まって、欅坂46という絶妙なハーモニーが生まれる。

 

わずかシングル3枚。20曲にも満たない持ち歌の中で

 

これだけの可能性を提示してもらった。

 

まだ自分の良いところを発揮しきれてないメンバーは沢山いる。

次は誰のどんな一面が欅坂の中で化学反応を見せてくれるのだろうか。

 

楽しみがあるってすごく幸せ。

 

これからも、みるものを一瞬で黙らせるような最高のパフォーマンスを

みせてくれることを楽しみにしています。

 

私達は見てる。

細部の細部まで。

 

気持ちの通った指先の動きひとつまで。

 

素晴らしいクリスマスをくれた欅坂46、そしてけやき坂46のみんなに感謝しつつ、

 

2曲でとまったセトリ解説終了…。

 

 

 

最近の欅坂愛のつまるところ

『とにかく最高なのよ!二人セゾン!』

人様が作ったものを「良い」だの「悪い」だの言うのは気が引ける。
だけど私の中の価値観で、偉そうに何か言っても良い、というならば
もう最高ですとしか言い様がない。

アイドルと曲。

単純なこの世界は複雑な感情で動いている、ってどこかのやすすが言ってたけれど、
事実、アイドルこそ曲が命であり、見る人聞く人によって曲の重みも変わってくるのはアイドル曲だって同じ。

でも、ずっと応援してきたから…とかそういう理屈的なものではなくて、
「一瞬」が生み出す感動がいくつも詰め込まれているのが私にとっての「二人セゾン」

ゆいちゃんず、というユニットを知らずとも、
飛び跳ねるボールのように、二人で同じ振りを踊っている姿は愛くるしいの一言だろうし、
ふーちゃんがこれまでどういう考え方で欅坂46の中で行動してきたか、どれだけみんなを信頼し切磋琢磨してきたかを知らなくても
彼女のダンスは優雅で美しく、一瞬の感動を与えてくれる。

柔らかな光に包まれて、しなやかに舞い踊る姿に、
涙が溢れた人は私だけじゃないはず。

フロントメンバーになる嬉しさとプレッシャーを乗り越えて
笑顔で舞い踊る小池や葵ちゃんの姿は、とても可愛いし、
バレエ経験を活かしておどるさとしはとても綺麗だ。

何をするにもガチなあかねん、ダンスを頑張りたいという気持ちが全面に押し出されている栗太郎。

それぞれの想いがパフォーマンスとして表現されてる。

てちが欅坂トライアングルの中心でばっきばきに踊る姿は、一部ではてちひろ、などという言葉で表されるぐらいに、マドンナのバックで踊ってたという凄腕ダンサーTAKAHIRO先生の生き写しかのようで問答無用でかっこいい。

緊張しいなのに、目立つポジションを任される緊張感は計り知れない。
センターの重圧をまた今回も乗り越えた。

TAKAHIRO先生は、過去映像の中で
出来るか出来ないかギリギリのものを提示する、と言っていた。
そして彼女たちはそれをやってのける、と教えてくれた。

今回で3枚め。何曲も何曲も先生の期待に応え続けてきた。
信頼と期待が折り重なって、少しずつ成長してきた姿が二人セゾンにあふれている。

普通の女の子が頑張っている姿から、アイドルとしてパフォーマンスの質を向上させた。
誰にでも踊れるような簡単な振りだと言っている人もいるが、
「魅せる」ってそんな単純なものじゃない。

だんだん声質の個性もはっきりしてきて、
それらが良いように反映されているようにも感じる。

実際、てち×小池×葵ちゃんのユニゾンがここまで繊細で思春期感が強いなんて想像もしていなかった。

まだ明かされていない最高のユニゾンはいっぱいあるはず。
それがいつどうやって聴かせてもらえるのかと考えるだけで未来に楽しみが出来る。

同じ阿呆なら全力で踊ってやろうじゃないかというスタンスで
今後も欅坂46を全力で観察したいと思います。


アイドルこそ曲が命。
その期待に応え続けてくれる幸せに浸りつつ。


3rdシングル 「二人セゾン」発売おめでとうございます。

 

 

「ありがとう」 201509291400

加藤くんの妻になりたい。

 

29日のRENTの感想を私の中で牛のように反芻した結果、

このような結論に辿り着きました。

 

加藤くんに愛されたい。

 

ゴリラゴリラって面識もなければ親しくもないのに勝手に呼んでてすみませんでしたぁーーー!(土下座)

 

でも、わたしは自らのツイッターに思わず、こうつぶやいた。

 

「ゴリンズ!さいこうだよ、ゴリンズ!」

 

大馬鹿野郎である。ごめん。

 

 

わたしは、加藤くんの中にいるコリンズが好きだなと思いました。

彼の中にあるコリンズが好き。

 

加藤くんのコリンズはとにかく優しい。

その圧倒的な優しくて包容力のある歌声にもそれは如実に現れてる。

 

歌がうまいのはわたしもよく知っていたけれど、

ミュージカルとしてここまで聴かせてくれるだなんて、うれしすぎる大誤算。*1

 

エンジェルとコリンズの I'll Cover You 

愛は買えない。でも、RENTなら出来る。

あなたの愛と私の愛。互いに与え合って愛し合って…

私があなたを守る、俺があなたを守る。

そうやって、幸せな愛を育んでいこうとする二人の歌で、

なんかよくわからんけどわたしすごく泣く瞬間があって。

 

 

スパルタさんは、私に尋ねた。

「誰に自分をかぶせてる?」と。

私はいないなと思った。

たぶん、図々しくもそこにもうひとりの誰か、として自分も存在しているのだと思う。

 

そういう気持ちにさせてくれるのがRENTであって、

だからこそ、ふたりの幸せな愛の歌が心に響いてくるのだと思う。

 

RENTを観たことのあるひとの中に、それぞれのマークがいて、ロジャーがいて、エンジェルがいる。

誰かが演じるRENTを見る、ということはそのすり合わせなのかなと感じたのは、帰りに思わず聴きたくなって動画をみた時だった。

 

思っていたのとちょっと違う。

 

私の感想、私の感覚、私の感情が一人歩きしていたことに気がついたから。

 

だから、わたしは加藤くんの中のコリンズが好きだ、と思ったのだ。

壮ちゃんの中のエンジェルも大好き。

全然別物だったとしてもIVANのエンジェルも愛らしくて、やっぱりエンジェルなのだと思う。

 

席が良かったこともあり、細やかな役作りに感動を上乗せされ、

キャストの力もあって、心に刺さる公演だった。

大好きなSeasons of love も最高だった。

MARUさんは前回とは違うフレーズで客席に強く訴えかけてきた。

 

終演後、スパルタさん*2とふたりでアンケートを書いた。

交互に好きなことを書き合って。

 

今回の記事のタイトルは、彼がアンケートの中に書いた言葉である。

 

「MARUさん素敵な歌声をありがとうございました。」

 

スパルタさんの気持ちが痛いほど伝わってきた。

自分の大切なものを大切にしてくれる。*3

そんな幸せもあるのだなあ。

 

 

今日もまた、シアタークリエにはたくさんの笑顔と涙が溢れる。

“RENT愛”が劇場を埋め尽くす。

 

その場にいなくても、そう思えることもまた嬉しい。

 

*1:これはむしろ謝るべき感覚だったと反省しています

*2:夫。名のとおり厳しいけど、ピュアで温かい

*3:わたしにRENTを教えてくれたのは彼。私よりずっとRENTを愛している

大きな命 201509271400

2回めのRENTへ。

安定の村井くん、ユナク、ジェニファー、IVAN、TAKEさん、ソニン

 

RENTは生演奏。

オケはオリジナルそのままだけど、歌詞が日本語になるためリズムが異なる場合が多い。

だから歌と演奏との一体感はとっても大切。

 

歌と演奏。

どっちも一流でも、かみあわなければ最高のものにはならない。

 

わたしが前回かんじたむず痒さがすっきりする場面がいくつも見受けられ、これが積み重ねていくということなのだなあと、一日一日、いや、一回の重みを感じずにいられませんでした。

 

油が行き渡り、本格的に動き出している。

大きな大きな命の中でいろんなものが機能している。

 

その成長過程を楽しめる喜び。

幸せだ・・・(じんわり)

 

 

個人にたいしての感想は書いたらキリがないのだけど、

昨日のMARUさんの歌声には本当に感動しました。

本家よりもずっと好き。

パンチだけじゃない、優しさと強さを兼ね備えたあの歌い方。

 

むしろ、歌ではなく彼女自身の内なる叫びなのかもしれない。

そのぐらい感情的で生々しくて思い出すだけで鼻の奥がつーんとしてくる。

次はどんなアレンジで聴かせてくれるのか、とっても楽しみです。

 

 

さて、わたしの大好きなエンジェル。

実は、先日某歌番組で誰かのバックで踊るIVANをみて、これは…と少し嫌な予感がしていました。

 

ほんとにアクターズ…?

長い手足持て余しちゃってるじゃん!!と。

 

結果。

完全なるIVAN(笑)

 

ちょっと足りないな、ぐらいなら、おいおいおいおい、と思うのかもしれませんが、

あそこまで別物になっていると、むしろ潔いほど。

 (あくまでもわたしの個人的感想ですからね!)

 

でも!

優しくてかっこいいドラッグクイーンのエンジェルだった。

可愛かった。本家よりもずっと茶目っ気たっぷりで。

やっぱり大好きだと確信した。 

 

それに加え私服姿はエンジェルそのものだから、ラスト、走って輪の中にはいっていく姿は感動の一言。*1

 

最高のフィナーレ。

お客さんの数だけ楽しみ方がある。

 

あるひとは拍手を送る。

あるひとは声をあげてその瞬間を喜ぶ。

あるひとは溢れる涙を拭いながらその光景を目に焼き付ける。

 

努力は形を変えて客席に届く。

心の奥深くに入り込んで少し乱暴なぐらいに感情の扉を叩く。

そして来て良かった、と思える瞬間を何度もくれる。

 

良い舞台に巡りあった時の、この多幸感。

だから観劇ってやめられないんですよね。

 

わたしのRENTはあと2回。

 

これからの方は、どうか休憩おわりは絶対に遅刻しないでくださいね!

*1:壮ちゃんの時も嗚咽が出るぐらい泣ける

Measure your life in love

メロスだったら激おこだろうか。

 

私は怒った。自分のことすごく怒った。

 

 

私の大好きな作品RENT。

でも、私は“RENT HEADS”と呼ばれる熱狂的なファンではない。

家にあるDVDだってリアルに数えられるぐらいしか観てはいない。

ただ、360日ぐらいサントラを聴いているだけだ。

 私は私の方法でRENTへの愛を深めてきたのだ。

 

その中で、エンジェルという魅力溢れる人間と出会い、またたく間に私は彼女を大好きになった。

圧倒的なパフォーマンス力。

ダンス、パーカッション、どれも一瞬にして私を虜にした。

 

何より、エンジェルは可愛くて愛おしかったのだ。

コリンズへのひたむきな愛、仲間に対する愛、どれも違うようで同じ「愛」なのだと教えてくれた。

 

彼女自身抱えている闇は深かったと思うけれど、そんなこと微塵も感じさせない眩しさに、平和な国に生まれたのんきでノンケな私はどこか羨ましく思えてしまうほどに、魅力的だった。

 

大好きなエンジェル。

早く会いたかった。

いつかまた日本版のRENTが始まる時を、2年前から待っていた。

 

だから、壮ちゃんがエンジェル役だと知った時、嬉しかった。

女性らしさもないしおそらくノンケだろうし、スペックだけ言うならば、エンジェルっぽくない。

そうか、あのパフォーマンス力だ。

抜きん出て上手なダンスだ、それだ!と私は勝手に確信した。

 

そうだろうそうだろう、と得意げに思えたりもした。

 

 

 

でも、違った。

 

 

 

幕があいて、私は気づいたのだ。

 

壮ちゃんがエンジェルに選ばれたのはそこじゃない。

 

彼もまた、エンジェル同様に自然でいて、

それでいて誰からも愛される人間だからだ。

滲みでる愛くるしさは演技だけじゃ出てこない。

 

 

バカだ。

私はバカだ。

 

 

彼がエンジェルにもっとも近いとするならば、

そこだったのに。

エンジェルとしての一番の魅力であるその人間性であったというのに。

 

私はその事実にはたと気づき、心の中で謝った。

 

壮ちゃん、ごめん。

 

 

そして悔しかった。

わたしの方がずっと長く壮ちゃんを見ているというのに、

RENTのキャスティングの方は、きっと一瞬でそれを見ぬいたのだろう、と。

 

完敗!!!

 

 

昨日、ステージにいたのは、

誰よりもチャーミングで誰よりも優しく、愛に溢れたエンジェルそのものだった。

 

やせ細った身体は役作りなのだろうか。

 

壮ちゃんもまた、彼なりの胸いっぱいの愛で、エンジェルと向き合っている。

 

愛が愛を語り、愛を広げていく。

 

 

やっぱり私はRENTが好きだ。

 

そんなシンプルな答えに辿り着き、久しぶりのブログ更新はここでおしまい。